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第39回 宗援連情報交換会が開催

4月1日「能登半島地震における宗教者による支援活動の広がりと現状」をテーマに宗教者災害支援連絡協議会主催の情報交換会が開催され管長台下が出席しました。管長台下は発足当時から世話人を勤めていらっしゃります。

今回は能登半島地震の支援活動が活発化してきていることを踏まえ、すでに現地に入って支援活動に取り組んでいる信仰者・宗教団体の方々に、現地の状況、支援活動の状況について報告と発表がなされました。

春季報元大祭を斎行しました

3月18日から20日の期間、富士山太祠で春季報元大祭を斎行いたしました。
18日13時 教議会 16時 合祀祭 
19日9時30分奥都城祭 13時物故者式年慰霊祭 16時前日祭 
20日12時龍王権現社並び道開社祭 13時褒賞表彰式 続いて大祭
春の大祭は教嗣さまを斎主に女子教導職が華やかに奉仕いたしました。

春季慰霊祭墓所祭・青山霊園扶桑青山奥都城
春季慰霊祭
春季大祭富士塚龍王権現社祭
オートバイ神社・道開社祭
春季報元大祭

能登半島地震復旧・復興に関して盛山文部科学大臣と面談しました

3月4日管長台下は日本宗教連盟の理事として盛山文部科学大臣と面談し、能登半島地震復旧・復興に関する要望書を手交しました。
被災した宗教関連施設およひ地域でのコミュニティ関連施設の現状を説明し、今後の復旧・復興に際して指定寄附金の認定などについて意見交換、要望をいたしました。

富士山の日フェスタ2024が開催

2月23日 山梨県文学館において山梨静岡両県主催による富士山の日フェスタ2024が開催され管長台下が出席しました。これは富士山の日に両県が持ち回りで開催されるイベントです。今年は第二部のシンポジウムで富士山大賞の審査委員長をお務めの三枝昂之先生がパネラーで登壇されました。 本教は富士山元祠と境内が世界遺産登録協力者として参加しています。

令和6年1月1日に発生した地震で被災された方がたにお見舞い申し上げます

令和6年1月1日午後4時頃より、石川県能登地方を震源とした震度7を超える地震が発生いたしました。その後も断続的に地震が起こっており、油断できない状況にあります。
 既に尊い生命が失われ、かつ甚大な被害が発生しておりますこと、困難な生活を強いられている方々が多数おられる状況にあることが報道されております。
 この災害により犠牲となられた方々に衷心より哀悼の意を表し、避難されている方、未だ地域より離れられない状況にある方、救助救援されている方々等、すべての皆様に心よりお見舞い申しあげます。

令和6年1月2日   神道扶桑教大教廳  

 

新年おめでとうございます

聖上の御安寧と国家の泰平をお祈り申し上げます。そして皆様には輝ける一年でありますよう願っています。本年は初代管長宍野半さま御生誕百八十年さらに式年百四十年祭を迎へます。私たちの教派神道は明治時代に「信仰神道」として確立された民衆神道であります。明治帝の大教宣布の詔の大御心を仰ぎ惟神の大道を宣教すべく勅裁により立教を許された教団です。三条教則に則り教導いたしますが、とりわけその第二条に記される「天理人道を明らかにすべき事」は、天地造化の神理と人間の行うべき本道を昭明にする事です。「天理」を平かに申せば宇宙の万事万物は調和を持って存在し其れを自然と申します。ゆえに自然に争うのは無理だと言うことです。そして「人道」とは父母兄長に孝行を尽くし、子妻弟幼を愛育撫字し、朋友相互に信実を篤くする。すなわち「みんな仲良く」であります。宇宙の自然に抱かれた人間と、あらゆる生命体は寒暖晴雨の下、互いに思いやり、助け合うことです。
残念ながら、人類の歴史を紐解くに目立つものは、数々の戦争の歴史です。原因は人の飽くなき欲望であります。「富を独り占めしたい!」と言うことに尽きます。国土を、農作物を、エネルギー資源を「独り占め」にしたいのです。ここ百年の戦争は全てエネルギー資源の独り占めが発端であります。しかし、これからの百年はどうでしょうか?
私たちは今、再生可能エネルギーへの転換に向かっています。我が国日本は今、最先端の技術開発に邁進しています。たとえば太陽光発電用パネルは薄型化が2030年を目処に開発が進めららており、特にこの、ペロブスカイト太陽電池は原料から国産での供給が可能になります。また、藻類(そうるい)バイオマス燃料の開発も実証段階に進んでいます。藻類から原油を抽出するのです。
太陽や風や波や地熱、これらは地球上どこにでも存在します。これを独り占めは不可能です。であれば、戦争の一大原因は無くなると言うことでしょうか。
さらに、今まさに私たちの概念の変容が始まりつつ有ります。中央集権型であった富の概念は、ブロックチェーンの普及により近い将来、分散型に変化するでしょう。そう遠くない将来、これらが当たり前のインフラとして浸透した世界では透明で効率的、不正のない公平な社会が訪れると予言します。ただ参加者個々人がデータを分散保持させる仕組みであるため、個人の自立が求められる社会となるでしょう。そうしたときに個人が精神的に孤立しないためにも、信仰や文化や習俗や芸術での結び合いは必須となるでしょう。その時こそ、私たち信仰者は互いに垣根を下げ、人々が信仰文化を通し、安心して結び合える世界になるよう力を尽くさねばなりません。
私の信仰である神道扶桑教は、富士山を根本道場としています。富士山には登山道が五つあります。山梨県に北口吉田道、船津道、静岡県に東口須走道、富士宮村山道、御殿場道です。それぞれ自分たちの道が一番と誇りを持っていますが、その行き着く先は御頂上1箇所です。道は違えども目的はただ一つです。私たち信仰者も、それぞれの教えは違えども、この地球の生きとし生ける者の幸せを願い祈る事は同一です。
昭和15年に国民歌謡で放送された「隣組」という歌があります。作詞は芸術家岡本太郎さんのお父様の岡本一平さんです。「トン、トン、トンカラリンと隣組。格子を開ければ顔なじみ… 」と始まる歌は、皆様よくご存知でしょう。その四番に「何件あっても一世帯、心は一つの屋根の月、纏められたり纏めたり」とあります。私はこの歌が大好きです。
皆さまと「心は一つ、皆んな仲良し」を合言葉に歩んでまいりたいと願っています。 

令和六年元日 冨士道第十二世神道扶桑教第六世管長 宍野史生