合祀並び春季慰霊祭を斎行しました

3月19日合祀並び式年慰霊祭を斎行いたしました。管長台下御親祭により物故教導職者の御霊が本殿右殿の霊舎に合祀されました。さらに式年を迎える物故教導職への慰霊詞が静かに奏されました。

本教では都天還原(逝去)した御霊は神様の世界に昇り神様の側で御用を勤める、御側仕の御霊(みそばづかえのみたまさま)と立たせられます。よって霊舎は本殿同床の大御扉内右殿に奉安されています。

管長台下御親祭にて斎行されました
全国の教導職を代表して教嗣さまが玉串を奉りました

東日本大震災から10年を迎えて

本日は東日本大震災から10年です。罹災し尊い命を落とされた方々の御霊に慰霊をささげます。そして被災者の皆さまの未だに癒えないお心に一日も早く平安が訪れるように祈り続けます。さらに復興にご努力されている方々に敬意を捧げ、また、被災地域の石巻発心教会、仙台発心教会の教導職には被災で言葉に言い尽くせないほどの恐怖と悲しみに傷ついた皆様の心に深く寄り添い希望に導くべく、尊いお働きに感謝しています。
本日、教派神道連合会では14時から「東日本大震災10周年を迎えて慰霊の祈り・震災から学び地域防災支援を考える」慰霊と勉強会を開催し、14時46分に慰霊の祈りを捧げます。(後日、動画配信いたしますので、皆様是非ご覧ください。)
重ねて、罹災犠牲者二万二千余柱の御霊の安福と地域の復興をお祈りいたします。

令和3年3月11日
神道扶桑教管長 宍野史生

節分祭を斎行しました

2月2日太祠と全国教会において、節分祭を斎行しました。124年ぶりに2日が節分となりました。とくに本年は、教派神道連合会理事の黒住教教主 黒住宗道先生(人道援助宗教NGOネットワーク(RNN)事務局長)から22日 節分の日に、心ひとつにコロナ禍終息を祈る」呼びかけのご案内がありました。本教では、全国の教会長皆様の賛同を得て「節分祭・コロナ終息祈願」を全国教会一斉に斎行しました。 

 

人道援助宗教NGOネットワーク(RNN)は以下からご覧になれます。

 https://www.rnn.jp/

「節分祭・コロナ終息祈願」太祠本殿

初月次祭福徳歳開祭を斎行しました

1月12日冨士山太祠にて初月次祭福徳歳開祭を斎行しました。政府からの新型コロナ緊急事態宣言発生を受け、祭事奉仕の教導職および太祠関係者のみでの斎行といたしました。管長台下より参列者と全国教信徒さまに授与される神札に金幣神事が授けられ大神様の福徳を賜りました。

神賑行事として富士塚寄席を開席いたしました。少数での開席となり残念でしたが、三遊亭花金さん 桂小すみさん 雷門小助六師匠の熱演でコロナも吹き飛ばされたようでした。

新年挨拶

 新玉の年を迎えおめでとうございます。昨年中は新型コロナ感染防止のため、大祭をはじめ神祭事の縮小を余儀無くいたしました。冨士山も登山道が閉鎖となり八合目天拝宮も元祖室も開くことができない寂しい御山でした。
 そのような中でも皆様には、さまざまにお支えいただきお陰様で大神様へのご奉仕を勤めることが叶っています。心から心から感謝の御礼を申し上げます。
 いよいよ本年は御開祖藤原東覚角行さまの御生誕四百八十年を迎えます。この喜びの年を皆様と共にお祝いできることこそが有り難く存じています。
 さて、いまだコロナの脅威がおさまらないなか私達も「新しい日常」を模索しながらの毎日です。
 コロナといえども、インフルエンザですので、感染防止は日頃からのマスク・手洗い・うがいの衛生作業を徹底するのが必須でしょう。
 世の中では「コロナに打ち勝つ」と言っていますが、コロナとて地球上での物質(非生物?)です。国連も政府も「生物の多様性を守る」目標を立てている昨今ですが(私は万物の多様性と言い換えてます)コロナを敵視するだけが解決策なのでしょうか?疑問です。近代の人類はグローバルを旗印に経済繁栄を追い求め、それに阿諛迎合する政治は権力を濫用し矛盾を誤魔化し、その結果、紛争・搾取・貧困・環境汚染などさまざまな犠牲を生んできました。それらの犠牲に対して哀れみや思いやり、自然への感謝の気持ちすら忘れ、自己保身のみに奔り貪欲に足ることを忘れた「人類」となってしまいました。しかし、今ここに来て新人類?たちの価値観は大きく変化しています。
 今こそ百年前からの新世界秩序論が瓦解し人類が変わるターニングポイントです。
 ○民主主義(多数決論)、普通選挙制度の崩壊(アメリカ大統領選挙のブザマさ)
 ○5Gによる通信環境の劇的進化
 ○電子マネーによる国家貨幣への信用の変革
 ○脱炭素化に向けた再生可能エネルギーなどへの、エネルギー転換
などなど、大変革の時期到来です。
 コロナはこういう時代に人類に反省を促し、警告を与え、変革を後押しするために必然的に出現した憤怒明王ではないでしょうか。故に、私達はコロナの出現の真の意味を認知しなければならないと思います。
 私達は猛省し、犠牲(地球)に謝罪し、原因を分析し、その対策を実施しなければなりません。そしてそこには「天地平安・万人安福・他が為に祈るこの道」と真願を立てられた御開祖角行さまの御教えを遵奉し五大神勅を仰ぎ、明治帝より授かった三条教憲 「一、敬神愛国ノ旨ヲ体スベキコト 一、天理人道ヲ明ニスベキコト 一、皇上ヲ奉戴シ朝旨ヲ遵守セシムベキコト」と冨士道の三箇の掟「一、良き事をすれば良し、悪しき事をすれば悪し。ニ、稼げば富貴にして病無く命長し。三、怠ければ貧にして病あり命短し。」を日々実践するのみです。
 コロナにより死亡された方々に哀悼を捧げます。また治療中の患者さんのご回復を大神様にお祈りしています。
 百五十万人余の死者を出し、世界に恐怖を与えている憎きコロナですが、第二次世界大戦の六年間で八千万人余を殺戮した人間はもっと怖い生物です。私達は猛省しましょう。   

冨士道第十二世 神道扶桑教 管長 宍野史生

ロッキー田中さんの個展が開催されました

「ときめきの冨士 ロッキー田中写真展」が高島屋新宿店美術画廊(11月18日〜24日)で開催されました。新作を含む多数の作品が展示されていて来場者は作品に見入ってました。
ロッキー田中さんは「こんな時勢だからこそ、美しい富士山を観て免疫力を上げてください。」とおっしゃっていました。

高島屋新宿店 美術画廊
小田急百貨店新宿店 美術画廊
ロッキーんと管長台下
ロッキーさんと管長台下

明治神宮を参拝しました

晴天に恵まれた11月11日、本年御鎮座百年を迎えた明治神宮へ神道教派の各教派代表が団参いたし本教から管長台下が参拝されました。応接室で九条道成権宮司と歓談いたしました。神道教派は明治天皇の勅裁を受けて特立を許されるましたので御鎮座百年は、ことに喜ばしいことです。コロナ禍で祝大祭も縮小されて、いささか残念でしたが益々の御神威の高揚を願った次第です。

前列右より、芳村正徳神習教教主 九条道成権宮司 管長台下

秋季報元大祭謹修御礼

秋季報元大祭謹修御礼

天地創元の御祭神 大祖参(おおみおやの)神(かみ)を親神として、天神地祇の御神徳を祈り奉る神道扶桑教では、毎年、春分秋分二回の報元大祭を斎行しています。大神様の御守護のもと、世界の平和と人類の共生を真願に、明るく健やかに毎日を過ごせる有難さを感じ、更に測りがたい御神縁を仰ぐ機会です。

今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、当日のご参拝を遠慮し、首都圏の教導職の奉仕にて斎行致しました。皆さまには大神様の御神徳を受けられ、全国各教会においてご一緒に御祈願いただきましたことを、心より感謝申し上げます。

 令和二年九月

        神道扶桑教

大祭謹修御礼式次第

扶桑富士塚・八大龍王権現社祭を曾我修教参元が斎主を勤め斎行いたしました
扶桑富士塚・八大龍王権現社祭を曾我修教参元が斎主を勤め斎行いたしました
秋季報元大祭本殿祭にて全国から寄せらた奉賛目録が管長台下により奉献されました
秋季報元大祭本殿祭にて全国から寄せらた奉賛目録が管長台下により奉献されました

アフターコロナを推知しての所感

 皆様にはお変わりなくお過ごしと拝察いたします。

 新型コロナ感染防止対策として、太祠での神祭事は首都圏内の教導職者による奉仕で斎行していますよって皆様には全国各教会所の御神前でご一緒に祈りを捧げて頂いています。

謹みて、今上陛下と皇室の弥栄をお祈り申し上げ、教信徒皆様のご壮健を願い、さらに、この度のコロナの終息、豪雨災害からの一日も早い復興、世界中の平安を心から大神様にお願い申し上げています。重ねて日々、コロナの感染防止や患者さまの治療に携わっている医療従事者の方々のご苦労に心を寄せご無事と安全を祈ります。

今より丁度、四百年前の元和六年(一六二〇年)七月江戸につき倒し(コレラ)が蔓延し多数の死者が出た折、御開祖角行様は「おふせぎ」を市民に配り人々をお救けになりました。このたび、ご直伝の「おふせぎ」を多くの皆様に頒布いたしました。教会教信徒の皆様には 御開祖角行様の御守護のもと、コロナの脅威に屈することなく、感染防止に心掛け、健康な毎日をお過ごし下さい。

省みるに今から100年前、世界をスペイン風が襲いました。

その時の世界はどうだったでしょうか。第一次世界大戦(1914〜1918)後、国際連盟(1920.1.10)が設立。さらには、第一次世界大戦からの過剰生産が原因となり3月には世界恐慌が発生。日本でも影響は大きく、この年に、日本最初のメーデー。普通選挙の要求運動。平塚らいてう、市川房枝らによる新婦人協会の結成など、大正デモクラシーといわれる民主化運動が活発になったときであります。経済活動では蒸気、ガスエネルギーから電気エネルギーへの変換が行われました。また1619年オランダのKLM、オーストラリアのカンタス航空などが設立され、海路から空路へ移動手段が革新。そしてアメリカのKDKA局からラジオの民間放送が開始され広域に多数の人々へリアルタイムで情報が伝えることが可能になりました。地球グローバリズムすなわち新世界秩序の考えが提称されたのもこのころです。

100年後の現在はどうでしょうか?そして近未来は?

今もなお覇権を争う紛争は絶えず、満足を知らない生産活動は地球環境を破壊しながら世界中の富が一握りの裕福層に集約され貧富の格差拡大がピークな結果となっています。

AI人工知能の発達、ITや5Gによる通信情報の網羅。それによるデータセンターの電力需要の増加は拡大し「2030年までには、全世界の電力要件の最大13%はデータセンターで消費されるだろう。そのためには、持続可能な電力供給が必要だ。」(E.ONの取締役Karsten Wildberger氏)との見解がなされています。故に、これからは化石エネルギーから自然、バイオマス、再生エネルギーへの転換が必須です。私たちの生活でも、働き方改革が提案され、人間らしく生きることやスローライフが見直されています。すなわち、これまでの価値観からの脱却、さらには文明から文化への変革が始まったと考えます。

実は、ウイルスとは、そのような時代の大変革時に必然的に出現するものではないのでしょうか。「善悪、姿」は別としてこの度の新型コロナウイルスは、神仏や自然への恐れを知らず、力と金で地球を把握し、ひたすらに巨大になることのみを正義とした私達の増長と傲慢。顧みられない多くの犠牲を生じながらも地球の摂理に生かされていることへの感謝と思いやりを忘れた現代人への警告のため、権現した憤怒明王なのかも知れません。さらにウイルスは事象を起こすのではなく、潜在的に起ころうとしている変革をスピードアップ・後押しする働きがあるのだと考えます。実際、5Gやテレワーク・オンライン会議や電子マネーは急速に生活に浸透していますよね。LGBTや肌の色での差別行為こそ慢侮される行為です。価値観の多様性を受け入れて連帯を強めることが人類をさらに進化させるでしょう。地球倫理の確立を切望します。そして私達には「アフターコロナ」を生きるために豊かな想像力が求められているのです。いよいよ、私達の日常は大変化を起こし「これまでの常識はこれからの非常識、これまでの非常識はこれからの常識」となると期待します。

百年に一度の大変革の今、私達は一旦、立ち止まり大きく深呼吸をすることも大切です。富士山へ登る時と同じです。ときどき休憩をとり眼下を眺め、まずは体内の空気を吐き切るのです。吸うのではなく、吐き切ることが大切なのです、そうして、只、力を抜くと有難いことに神様は自然と空気を躰に授けてくださいます。そして新たな気持ちで頂上を目指して一歩づつ進めば良いのです。

日本でのコロナの感染被害は他国にくらべ、軽症であることはご承知の通りです。感染防止には何よりも手洗いが必須と言われます。私達は手を洗うことは「心を清める」と同じと考えますので手洗いに違和感はありません。また家では靴を脱ぐ、お箸で食事をいただく習慣などなど、私達は今回、日本文化に助けられたと言えます。「文明」を追いかけてきた私達ですが、今一度立ち止まり改めて「文化」を見直す必要があるでしょう。

太祖参神さまが創造された、この世界で、参神さまの御守護を授かり「恙無く過ごせる有り難さ。日々無事で息災であることがどんなに有難いか」をコロナの脅威に怯えることで、私達は教わりました。そして先人から伝わる文化がいかに重要かを再認識しています。

コロナの影響で暗くなりがちな職場や家庭でも大神様のお護りをいただいていることを強く心の支えとして、周りの人々に対し常に「優しく明るく」あってほしいと願っています。どうか御神前を照らす灯明のごとく世の一灯となって下さい。小さな一灯は扶桑の道を歩む皆様で心を合わせることにより天にも届く大篝火(おおかがりび)となり世界平和の標(しるべ)となると確心しています。

さて、いよいよ来年は冨士道御開祖角行様御生誕四百八十年の嘉節を迎えます。皆様の御奉賛とお力添えを頂いています冨士山元祠修理の事業はコロナの影響でいささか遅延していますが、最大の努力を傾倒して取り組んでいます。立教の聖地として、先輩先人の皆様が大切に守って来て下さった元祠を大切に伝えて参ります。

私達は、これからも富士信仰の伝統を守りつつ、祈りの本道を歩む覚悟です。ひたすらに一条の祈りを捧げ、皆様と共々に測り知れない尊いむすびのもと「天地平安・萬人安福・他のために祈る斯の道」に尚も一灯を掲げ更に一歩を進めさせて頂きたいと祈り念じ申し上げます。

                        令和2年8月31日 

冨士道第十二世神道扶桑教第六世管長 宍野 史生

Copyright © 神道 扶桑教. All rights reserved.